自宅か介護施設か……
2017/02/28
誰でも住み慣れた自分の家で生活することが一番良いことだと思います。
また、在宅介護を推進するのは政府の方針でもあります。
介護が必要であっても、本人が自宅での生活を望んでおられるなら、出来る限りはその希望に沿う方法を考えた方がいいと思います。
とは言え、介護が必要な方が自宅で生活するリスクは高いです。
まして一人暮らしの方なら、更にリスクが高くなります。
例えば、お一人で暮らしている方が、もし万一、自宅で一人の時に倒れ、発見が遅れたなら……
そう思うと、ぞっとします。
この場合は介護施設の利用も考えざるを得ないでしょう。
それに本人が自宅での生活を望んでおられたとしても、病状が進行すると、本人が自宅での生活を不安に感じることもあります。
私の父親も入院中、自宅に帰ることを喜んでいました。しかし実際に家に帰ったものの、病状がかなり進行した状態では、自宅よりも病院にいる方が安心だと言いました。
本当は自宅がいいけれど、自宅にいて病状が急変したら適切な処置が受けられるだろうか。
それに火事などで避難しようとしても、体が動かないから一人では避難できない。
そんな不安を抱いていたようです。
自宅での介護、そして看取りを考えるなら、医療と介護、それに家族が連携して本人を支えていく必要があります。
一人暮らしの方、あるいは家族の負担が大きくてもう限界だという場合には、介護施設の利用も避けられない選択肢でしょう。
それでもなお、可能な限りは自宅で生活される方がいいと考えます。
住み慣れた場所で、自分の今までの思い出が詰まっている場所で、最期を迎える。
それは現実には、実現の難しい理想であるとは思います。
しかし、最期まで自分らしくあるためにも、希望をされている方のためには、最期を自宅で迎える可能性を探っていけたら……と考えています。